骨折リエゾンサービス(FLS:Fracture Liaison Service)とは

骨粗鬆症の治療向上と転倒予防を目的とした多職種連携システムを「骨折リエゾンサービス」と呼びます。リエゾンは「連絡係」と訳され、骨粗鬆症治療におけるコーディネーターの役割を意味します。

当院でも令和3年4月に骨折リエゾンサービスチーム(以下FLSチーム)を立ち上げ、他職種による取り組みを行っています。現在は、圧迫骨折で入院された患者様を対象にFLSを行っております。

FLSチームの立ち上げについて

わが国では、超高齢社会の進行に伴い健康寿命の延伸に向けた対策が、喫緊の課題となっています。

特に骨粗鬆症を背景とした骨脆弱性骨折(転倒程度の軽微な外力で受傷した椎体骨折、大腿骨近位部骨折、上腕骨近位端骨折、橈骨遠位端骨折)は、高齢者の健康寿命を低下させる大きな原因となっています。

骨粗鬆症の患者様はわが国では1300万人にも及ぶと推計されており、実に80歳以上の2人に1人が骨粗鬆症に罹患していると言われています。特に、椎体骨折や大腿骨近位部骨折は日常生活動作の低下を招き、要介護状態になる原因の一つになっているようです。

当院では、以前から骨脆弱性骨折に対する急性期治療(保存治療、手術治療)に力を入れてきましたが、平成30年からは、骨粗鬆症外来も立ち上げ、急性期治療後の骨折予防にも力を入れて参りました。

しかし、超高齢化の波は予想以上に厳しく、このままでは地域の患者様に十分な骨粗鬆症治療を提供できないと感じたため、この度渋川医療圏では初となる骨折リエゾンサービス(FLS)を令和3年4月から立ち上げることとなりました。FLSとは医師をはじめとした多職種(薬剤師、看護師、理学療法士、管理栄養士等)が連携して、骨脆弱性骨折の2次予防のために適切な治療介入(薬物療法、リハビリ、食事療法等)と、評価(定期的な骨密度測定、採血)を行い必要な治療を継続していくことです。これに伴い当院では、高齢患者様の骨折治療からリハビリ、骨粗鬆症治療まで1つの医療機関でより専門的な医療を提供できる体制が構築できると考えております。

これからも、地域の皆様に貢献するには何をすべきかを職員一同全力で考え、実践できるよう頑張りたいと考えております。

 

骨粗鬆症リエゾンチームDr 関口浩五郎

当院におけるFLS活動の取り組み
1.毎月FLS会議を開きます。

対象となる患者様を特定し再骨折のリスク評価や、骨粗鬆症治療が行われているか等を検証します。その後、FLSメンバーを中心に多職種がお互い連携を取りながら患者様が骨粗鬆症の適切な治療を継続して受けられるように働きかけます。

 

 

2.栄養指導を行います

当院では、骨に関する栄養が不足しないよう入院・外来を問わず、対象となる患者様に管理栄養士(2名)が栄養指導をします。積極的に摂るべき栄養素、また、出来るだけ控えた方がいい栄養素など様々ありますので、管理栄養士に是非ご相談ください。骨粗鬆症外来では、管理栄養士による栄養指導も行っております。

3.骨粗鬆症外来を行っています

当院では、下記の時間帯に『骨粗鬆症外来』を行っています。

骨粗外来は予約制で、担当は病院長関口浩五郎医師です。

 

毎月第1、3、5火曜日の午前(9:00~12:00)

毎月第2、4月曜日の午後(15:00~16:30)

診療担当表はこちら

 

骨粗鬆症の検査の流れについて

①来院時

初めて骨粗鬆症検査を希望される方は、受付にてスタッフへお声掛けください。

予約をされている方は、通常の診察と同様に、受付を済ませてお待ちください。

 

②診察

医師による診察があります。生活面、身体面で気になることがありましたら

お申し出ください。

 

③骨密度測定・採血検査

腰椎(腰の骨)と大腿骨(太ももの骨)の骨密度測定を行います。当院では微量なX線を用いたDXA法(デキサ法)にて骨密度検査を行っています。DXA法は他の骨密度測定方法と比べ非常に測定精度が高いのが特徴です。また、採血を行い骨が「強くなろうとしている」のか、「弱くなっている」のかを推測します。骨は常に骨形成(新しい骨が作られる働き)と骨吸収(古い骨を壊す働き)を繰り返しており、そのバランスを採血検査にて見ることができます。

 

⑤次回受診の予約

検査を終えた後、次回の受診を診察時に予約します。

 

⑥効果測定

再受診時にて、骨密度測定、血液検査結果などの説明をします。検査結果を踏まえて投薬や生活指導などの治療を開始します。